事業レポート

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静岡の名手たちアンサンブル初演に、目を輝かす子どもたち。
未来への希望あふれる演奏会

子どものためのコンサート 音楽とおはなし《動物の謝肉祭》
「静岡の名手たち」アンサンブル
文=ほんだゆかり
今年で19回目を迎えた「静岡の名手たち」オーディションは、静岡音楽館AOIの開館以来、新進音楽家を発掘、育成しようと開催されてきた。オーディションに合格してきた人たちで、オーケストラを作れたらという夢が、今年実現した。「静岡の名手たちアンサンブル」の記念すべき初コンサートだ。ファンの皆さん、音楽館関係者などは、19年間の積み重ねを思い、感慨深いに違いない。
さて、クラシックコンサートでは「未就学児はご遠慮ください」が普通だが、AOIでは小さいうちから、上質な音楽に触れ、親しんでもらおうと、年に1度「子どものためのコンサート」を企画している。今回、静岡の名手たちによって奏でられるのはモーツァルトやチャイコフスキーの名曲から、静岡出身の作曲家・難波研さんによる現代音楽、動物をテーマにした13曲のかわいらしい小曲からなる、C.サン=サーンスの動物の謝肉祭と盛りだくさん。
動物の謝肉祭には、この曲をモチーフにした谷川俊太郎さんによる絵本があり、その詩を女優の原田夏希さんが曲間に朗読して、子どもたちが飽きずに楽しめるよう配慮されている。“子どものため”とはいえ、本当にこんなに小さい子たちが来るとはびっくり。会場を見回すと、ジャンプしている、スカートくるくる回っている、椅子によじ登っている!演奏中、大丈夫かしら?普段とは全く様相が変わっていて、少し心配なくらい。いざ演奏がはじまると、ちびっ子たちも跳ね回ったりはせず、案外おとなしい。いや、演奏をじっと見つめて微動だにしない子、席の前に立ちエア・バイオリンをしている子、指揮者の十束さんの真似をしている子、やっぱり普段の観客席とは大違いだけれど、年齢相応にたっぷり楽しんでいるようだ。
休憩時間のバーカウンター辺りも、もう大変。絨毯の上で転がっていたり、よじ登る場所を探し回っているの?
お母さんたちは、荷物から水筒を取り出し、水分補給だ。「たまたまパンフレットを手にとって。小さいうちから聞かせたいなと思って。」という人が多く、人気ぶりが窺えた。音楽とおはなしが織りなす《動物の謝肉祭》が始まると、夢中で聞き入る子がぐんと増えた。動物がモチーフで少しユーモラスな楽曲と、間に挟まる詩の朗読を楽しむ子どもたちを見て、大人も微笑む。第5曲「象」の演奏が始まると、かわいらしい声で「ぞうさん、ぞうさん」と、合いの手も。本当に、子どもは正直。ちびっ子たちを引き込んで魅了した「静岡の名手アンサンブル」の演奏は素晴らしかった。優しい気持ちと幸せ気分にあふれた、いいコンサートだった。

ほんだゆかり

新聞編集や広告制作を経て、地元メディアで地域ポータルサイトの設計や運営に携わる。イベント主催、ビジネスプランコンテスト入賞、NPO設立アドバイザー、蕎麦食文化研究員、キモノdeおでかけ、ロードレーサー乗り等々。好奇心と行動力が尋常でない。
事業名 静岡・室内楽フェスティバル2014
子どものためのコンサート 音楽とおはなし《動物の謝肉祭》
日時 2014年11月8日(土)
会場 静岡音楽館AOI
概要 静岡音楽館が実施するオーディションの合格者「静岡の名手たち」アンサンブルによる、子どものためのコンサート。
出演 十束尚宏(指揮)、原田夏希(ナレーション)、「静岡の名手たち」アンサンブル、安藤裕子、阪本奈津子(ヴィオラ)、河野文昭(チェロ)

静岡市葵区御幸町4-1アーバンネット静岡ビル4階 TEL:054-255-4746
土・日・祝日を除く日の午前8時30分〜午後5時30分まで
静岡市文化振興財団は本年設立20周年を迎えます。これを機に市民の皆様にさらに愛され親しまれる財団を目指し、当財団が管理運営する文化施設・生涯学習施設が連携し、「キニナルスキニナルプロジェクト」を実施することと致しました。 子どもから大人まで幅広い世代が参加でき喜んでいただけるように工夫をこらし事業を行いますので、皆様のご参加をお待ちしております。
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